ブラック企業 ②2014年08月11日 00:14

若い頃のトンデモ企業の記憶を思い出しつつ日記にしていますが、これで最後です。

似たような感じで都内に転勤した頃の生活ルールを並べてみたいと思います。

1.同じく全寮制
独身のままずっと寮を出る事が出来ない先輩が居ましたが、どうなったんでしょうか。
ずっと寮暮らしだったんでしょうかね。

2.社内でのお茶、コーヒー、飲み物、飴などの飲食は全面禁止
これはそのまま、その通りです。
会社の創始者の自伝によると、彼は仕事中はお茶も飲まず、お客さんにさえもお茶を出さずに働き通したと記載が有って、これを踏襲した結果です。

唯一、水だけを給湯室で飲むのが許されています。

この自伝、入社時に社員全員が購入を強制され、新入社員研修で徹底的に中身を叩き込まれて洗脳されます。

3.長時間勤務
これが最大の特徴かも知れません。
9時始業に合わせて8時半に出勤するのですが、これはまあ普通。
終業は建前上18:00ですが、これが全く守られていませんでした。

基本は終電、終電より早く帰ると気まずい立場に追い込まれてしまいます。

私の場合、だいたい12:30頃の終電で、帰り着くのが2時ちょっと前くらい。
そこから風呂、夕食、就寝となり起床が6時半なので、自分の時間をほとんど取る事が出来ませんでした。
これが3年続きました。

たまに23:35の準急に乗って帰りましたが、それでも翌日えらく楽だったのを思い出します。

もちろん残業代など出ませんでした。

4.もちろん有給休暇は取れない

5.代休も取れない
仕事の関係上、コンピューターの止まる土日に出勤する事も有ります。
土日に出勤したとしても代休は取れません。

6.更に病気でも有給休暇を取るのはタブー
体調が悪くなって2回ほど1日休んだ事が有ります。
病気が理由でも休みを取ってしまうと部門長に呼び出され、休んだ理由を説明する必要が有ります。

何故休む必要が有ったのか、病気ならその症状は、どう治療したか、どう言う時間経過で病気が治って行ったのか、休まずに治療する方法は無かったのか、などなど。

インタビューと言うより取り調べですね。

7.深夜4時を過ぎると強制就眠
これは意味が分からないと思います。
この会社、残業しても一切残業代は出ないのですが、唯一例外として前日から連続で深夜4時を越えて働くと8時までの4時間だけ、160円の手当てが出ます。

残業手当に160円プラスされるのではなくて、1時間あたり160円だけ手当てが出ます。
高校生でも働く気しないですよね。

これはつまり、会社から見ると余分な出費になると言う事です。

それを避ける為に、どんなに忙しくても朝4時から朝8時までは寝ている事にさせられます。
わずか160円をケチりたい為に暗い会議室に押し込まれた末に、見つからないように抜け出して仕事を継続する。

バカバカしい話です。

もちろん8時過ぎからは一銭も出ませんし、そのまま通常勤務に突入です。

8.何日徹夜しても翌日は通常出勤
コンピュータの仕事はトラブルとの戦い、徹夜になるのは日常茶飯事です。

この会社では、徹夜でトラブルと戦って解決したとしても、それは本人の問題であって個人の責任と言うスタンスでした。

つまり、翌日は通常勤務であって、仮眠、休憩、ましてや明け休など認められないのがこの会社の立場でした。
2日程度の徹夜は当たり前。

私は月曜日朝から木曜日夜まで4日間、一睡もしないで働かざるをえない事も有りました。

9.社員はタダ
この会社に居て感じたのは、「一定の給料を既に払っているのだから、社員はどのように使おうがタダ」と言うのが全ての根幹に有ったような気がします。

基本的には社内システムの開発/運用の部門でしたが、ある時期から外の仕事、外注に手を出しました。

そして取って来た仕事が、封筒のラベル貼り。
大量のダイレクトメールを預かり、社内のプリンターで宛先ラベルを印刷し、これを手作業で封筒に貼り付ける仕事です。
もちろん預かったダイレクトメールの中身、広告を織り込み封をして一丁上がりです。

生活費に困った主婦が片手間でやる内職みたいなものですね。

何千枚もの宛名貼りを手作業で済ませるには、各部所から人を借りて来て10人くらいで何日も総出で頑張る必要が有ります。
そしてその作業での利益が10万程度。

社員はタダ、その社員を使って10万円稼いだのでプラスと言う思考のようでした。

もちろん通常の業務は各自こなす訳で、ただただ社員の負担が増えるだけ。
バカバカしくて話になりませんね。

10.社員はタダ セカンドステージ
社員はタダなので、いくら安い仕事でも請け負えます。

その頃システム開発のコストは1人月で70~80万円程度でした。
しかし、この会社は25万~30万円/人で仕事を請け負っていました。
当然、そのしわ寄せは社員に来ます。

つまり2~3人分とされている仕事を一人でこなす、と言う話です。

私は3年半で転職したのですが、その最後の3ヶ月で一つの仕事を請け負わされました。

9人月の開発を一人で退職までの3ヶ月で完了させる仕事です。

これは正確には詐欺っぽいのですが。

いつもの事と言えばいつもの事ですが、退職間際に困ったもんです。

結局、プログラム総数は最終的に40本弱程度になり、それを一月半でコーディング/テスト完了まで持って行く必要に迫られた訳で、それがどういう勤務になったかは経験者なら分かってくれますね。

世の中には社員の弱い立場につけこんで、やりたい放題のとんでも無い企業が存在します。
不況になりその傾向が更に強くなっているようです。

しかし最近はインターネットの普及で我々一般人でも手軽に情報を得る事が出来るようになりました。

せっかくの情報です、上手く活用してそんな悪質な企業をあぶり出し好き勝手させないような監視して行きたいものですね。

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